鍵を自分で作る事ができるかどうか、答えとしては絶対に作れないわけではない。ようは削られる前の鍵を用意し今持っている鍵山どおりに削ればいいだけの話である。しかし同じように削るということは、大変な作業なのだ。
鍵屋さんや合い鍵屋は、一から手作業で削っているわけでも無く全てを機械に任せて自動で行うわけでもない。まずは元となる鍵を用意するため、メーカーと品番を調べてブランクキーを用意する。ブランクキーと今の鍵を固定し、元となる鍵山通りに電ノコで削っていく。ちょっとの差で挿しにくくなったり抜けなくなったりするので、仕上げの微調整が必須である。いわば専用の電ノコが無ければ全て手作業となり、時間もかなりかかってしまう。またやはり素人が作ったものは誤差が生まれ、鍵穴を悪くさせる危険もある。このリスクと時間と手間を覚悟の上、結局使えなくなっても気にしない心を持てば、鍵は自作できる。
しかしやはり、スピーディにキッチリと作ってくれる鍵屋に頼む事が一番だと私は思う。もし鍵山が少ない簡易な鍵であれば、それらしい素材で手先の器用な方なら完成させる事はできるだろう。しかし気をつけたいのが玄関の鍵といった性能の良い鍵だ。万が一抜けないといったトラブルになってしまった場合は、鍵専用の潤滑剤を使って引き抜くか、鍵屋にお世話になることとなるだろう。